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お知らせ
犬の避妊手術は全身麻酔をかけて卵巣と子宮の両方を摘出する手術(卵巣子宮摘出術)です。
〇避妊手術のメリット
避妊手術を受けると、繁殖器官の病気である子宮内膜炎、乳腺腫瘍、子宮蓄膿症、卵巣腫瘍、子宮の腫瘍などにかからなくなります。いずれも命に関わる病気で、特に老犬が多く基礎疾患や合併症も考えられるため手術ができない場合もあります。特定の病気を予防するという意味で、早い時期の避妊手術を受けるメリットあります。
〇避妊手術のデメリット
□繁殖できなくなる
避妊手術をすると子供を産ませることが出来なくなります。
□全身麻酔をする
避妊手術をするためには、全身麻酔をする必要があります。術前に、麻酔の種類や、そもそも麻酔をして問題ない体なのかの確認をしましょう。ブルドック、フレンチブルドック、ボストンテリアなどの短頭種の場合は、麻酔後に気道が閉塞してしまう危険性があります。全身麻酔に関して慎重に相談をしてください。
□太りやすくなる
避妊を行うと食欲が増加する傾向にあります。愛犬の食欲にあわせて食事を与えると太ってしまいますよね。肥満は糖尿病や心疾患などの生活習慣病のリスクを高めるので、健康のためにも食事内容やカロリーに気をつけてあげてください。愛犬の食餌の管理や適度な運動に気を配り、未然に防いであげてください。
〇避妊手術の適正時期
愛犬にどのタイミングで避妊手術を受けさせたらいいのか、ベストな時期はいつなのかと迷うと思います。一般的には、最初の発情を迎える前が理想的とされています。犬種による差や個体差はありますが、初めての発情は生後6〜8カ月くらいに起きるようです。すべての犬に当てはまるわけではないので、個々の犬に合わせて手術の時期を検討する必要性があります。初回発情前に避妊手術をすることで、乳腺腫瘍の発生率がかなり抑えられるという説があります。
〇手術の流れ
□術前検査
手術日よりも前に、健康体かどうか、全身麻酔をかけても問題がない体かどうかをチェックします。問診・触診・聴診などの身体検査のほか、血液検査・レントゲン検査・超音波検査などを行います。
□手術当日
全身麻酔をかける前になにか食べてしまうと、食べ物や唾液、胃液などが気管に入ってしまう可能性があるので、基本的に絶食となります。午後の手術時間に避妊手術を行うことになります。術後はICUの酸素室の中でしっかり麻酔がさめるのを待ちます。
□手術後
手術後は傷口の消毒をし、麻酔から覚めるのを待ちます。状態が安定すればおうちに帰っても問題ないので、通常であれば半日~1日程度でおうちに帰れるます。なにかあったときにすぐ対処できるよう、帰宅後はできるだけ一緒にいてあげてください。また、傷口が開かないように帰宅後は激しい運動を避けましょう。また、傷口を舐めさせないようにすることも重要です。エリザベスカラーをしていても傷口に届いてしまったり、傷口が開いたりしている場合は、術後服もあるので相談するようにしてください。
□抜糸
術後、2間程度で抜糸となります。
□内服薬
退院時に傷口が化膿しないように抗生剤をだします。薬を飲ませるのが難しい飼い主様には抗生剤の注射もあるので相談してください。
手術は飼い主様にとってとても難しい問題です。手術をお考えであれば一度相談してください。